あなたがそう感じた時には、おそらくAGAはかなり進行していることでしょう。
AGAとは、ある日突然発症するものではありません。
長い月日を経て、少しずつ、着実に進行していくものです。
また、ある日突然進行が止まることもありませんので、改善を望むならいち早く察知して治療することが大切になります。
AGAの兆候
などと気付いた時には、AGAはかなり進行しているに違いないでしょう。
『臭い物身知らず』で、自分の変化には、なかなか気づけないものです。
身内にハゲが多い(遺伝的には、AGAは特に母方から遺伝する場合が多いそうです)方や、現在、『もしかしたら薄毛かも?』と不安を感じている方は、自分にAGAの兆候がないか、しっかりチェックすることをお勧めします。
では、何をどうチェックすればいいのでしょうか?
これについては、AGAのメカニズムとヘアサイクルに大きく関係してきます。
薄毛の兆候は抜け毛の髪質で見極めろ!
薄毛のメカニズムをかんたんにまとめると・・・
テストステロンという男性ホルモンが『5αリダクターゼ』という還元酵素と結びつく。
➡テストストロンと5αリアクターゼが結びつくことによって悪玉男性ホルモンと呼ばれる『DHT(ジヒドロテストステロン)』に変換される。
➡ジヒドロテストステロン(DHT)の作用を受けて、頭頂部や前頭部の毛髪のヘアサイクルが乱れてしまう(通常は2~6年ある髪の毛の寿命を大幅に短縮される)。
➡ヘアサイクルの乱れによって、毛髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまう。
➡ハゲてしまう。
図にすると・・・
このようにしてAGAは少しずつ進行していきます。
通常のヘアサイクルでは、約2~6年もある成長期を終えた(寿命を全うした)太く、長い髪の毛が抜けていくのですが、ヘアサイクルの乱れによって成長期の途中(まだ細く、短くて未熟な状態)で抜け落ちてしまうのです。
ここで、ヘアサイクルについてもかんたんにまとめると・・・
人の命に寿命があるのと同様に、髪の毛一本一本にも寿命があります。
人の命の場合は死んでしまえば終わってしまいますが、髪の毛は、生えて、伸びて、抜け、また新しく生えるというサイクルを繰り返しています。
これを『ヘアサイクル』といいます。
そして、人間が生まれてから死ぬまでの過程を、(乳児期、幼児期、少年期、青年期、中年期、壮年期など)成長過程によって分類できるように、髪の毛一本一本においても、生えてから抜け落ちるまでの過程を、「成長期」「退行期」「休止期」と分類することができるのです。
成長期(約 2~6年)
寿命を終えた髪が抜け落ち、新しい毛髪が生え、成長していく時期。
髪の毛の元である毛母細胞の分裂が活発に行われることで、すくすく成長していきます。
健康なヘアサイクルの人では、頭髪全体の約90%が成長期にあたります。
退行期(約 2週間)
毛母細胞の分裂が衰えてくることで髪の毛の成長が止まり始め、ヘアサイクルの最終段階である休止期を迎える準備に入ります。
退行期の毛髪は全体の1%程度です。
休止期 3~4ヶ月
髪の毛の成長が完全に停止し、抜け落ちるのを待っている状態です。
髪全体の約10%が休止期で、新しい髪の毛に下から押し上げられる感じで、シャンプーやブラッシングなどの軽い刺激によって抜け落ちていきます。
ヘアサイクルを図で表すと、
このような正常なヘアサイクルが、AGAによって乱れてしまうと・・・
このように、成長期を大幅に短縮されて退行期に移り、休止期を経て抜け落ちてしまいますので、抜け毛の髪質が、細く、産毛のような状態のものが多くなってくるのです。
この抜け毛の髪質が、最大のAGAの兆候(サイン)になります。
健全な状態でも、毎日100本以上の髪の毛が抜けて生え変わっていきますので、少々抜け毛が増えたところで、なかなか気が付かないものですので、しっかりと『抜け毛の髪質』に注意するようにしましょう。
また、未熟な状態の髪の毛はハリやコシも弱く、頭髪のボリュームも徐々に損なわれていきますので、そこも要チェックポイントですね。
何度も言いますが、AGAは進行性の疾患ですので、改善するにはいち早く対応、治療することが大切ですので、落ち込んだり、不安がったりする暇があったら、すぐに行動に移すことをお勧めします。
もし、AGAの兆候に気づいたら・・・