フィナステリドの歴史
フィナステリドは、1991年、アメリカのメルク社によって、前立腺肥大症の有効成分として開発されました。
そして翌年の1992年に、フィナステリドを有効成分とする前立腺肥大症治療薬『プロスカー』として発売されたのです。
その後、副効用として薄毛改善効果が明らかになり、1997年に『プロペシア』というAGA治療薬として販売されるようになったのでした。
そして、今ではフィナステリドを有効成分とするAGA治療薬は、アメリカの医薬品管理局であるFDAでも認可されており、安全性の高い治療薬として世界中で広く利用されています。
日本でも2005年に厚生労働省にAGA治療薬として承認され、発売されています。
また、プロペシアの特許権存続期間が満了した2015年以降は、後発品（ジェネリック医薬品）が次々と販売されるようになり、それまで高額だったAGA治療は、薄毛の悩む男性たちにとって手の届きやすいものとなりました。
フィナステリドの効果とは？
フィナステリドとはAGA（男性型脱毛症）の進行を抑え、髪の毛が生え変わる周期（ヘアサイクル）を正常な状態へ戻すためのAGA治療薬の有効成分です。
AGAのメカニズムとは・・・
テストステロンという男性ホルモンが頭頂部や前頭部の毛根付近に存在する『5αリダクターゼ』という還元酵素と結びつく。
➡ テストストロンと5αリアクターゼが結びつくことによって悪玉男性ホルモンと呼ばれる『DHT（ジヒドロテストステロン）』に変換される。
➡ ジヒドロテストステロン（DHT）の作用を受けて、頭頂部や前頭部の毛髪のヘアサイクルが乱れてしまう（通常は2～6年ある髪の毛の寿命を大幅に短縮される）。
➡ ヘアサイクルの乱れによって、毛髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまう。
➡ ハゲてしまう。
図にしてみると・・・
このようしてAGAは徐々に進行していくのですが、フィナステリドは、
その効果から、薬品の種類としては、『還元酵素阻害薬』と呼ばれています。
図にしてみると・・・
このような感じで、AGA（薄毛）の直接的な原因となる『DHT（ジヒドロテストステロン）』の発生を抑えるのです。
ミノキシジルが発毛（攻め）の成分なら、フィナステリドは抜け毛の防止（守り）の成分で、この2種類の併用が現在のAGA治療の代表的かつ最大効果を引き出す治療法になっています。
フィナステリドはどこで買えるの？
まず、フィナステリドとは、あくまで成分名であって、薬品名ではありません。
AGA治療薬としては、先発品としては『プロペシア』という薬品名で、ジェネリック品では、フィンペシア、エフペシア、フィナロイドなど、多数あります。
国内では医師の処方もと、AGAクリニックや病院で手に入れることができます。
個人輸入でも購入は可能ですが、ミノキシジル同様に個人的に服用することは、やはり、リスクが高い薬品になります。
今ではリーズナブルな価格のジェネリック品を扱っているクリニックや病院も多くありますので、安心してAGA治療を行うためにも、専門家に経過観察してもらいながら服用することが最善ですね。
また、現在では、沢井製薬、東和製薬、武田薬品など、日本の大手メーカーもプロペシアのジェネリック品を製造しており、海外製品に抵抗を持つ方にとってもAGA治療に対しての間口が広がってきています。
フィナステリドの摂取方法、注意事項
フィナステリドは、プロペシアなどのAGA治療薬（内服薬）から摂取することになります。
AGA治療としては、1㎎/日 が上限とされており、それ以上の摂取しても副作用のリスクが上がるだけで、さらなる効果は期待できませんので、注意してください。
最近では、ミノキシジルが配合された発毛剤（塗布タイプ）にもフィナステリドを含む製品が発売されていますが、ミノキシジルとは異なり、頭皮からの吸収は認められていません。
また、絶対的な禁止事項として、特に妊娠している女性・授乳中の女性が服用した場合、胎児や乳幼児の発達に影響が出る恐れがありますので絶対に服用しないように注意してください。
また、フィナステリドは皮膚からも吸収しますので、ピルカッターで割ったものについては、触ることも厳禁です。
また、未成年の男子も絶対に服用してはいけません。
男性ホルモンは、成長期において筋肉や骨格などの男らしい体つきの形成に欠かせない重要な物質という側面も持っています。
そのため、DHTを阻害するフィナステリドを成長期の男子が使用すると、男性的な体格の形成に悪影響を及ぼす可能性がありますので、同居家族に女性や未成年がいる場合は細心の注意を払ってください。
フナステリ度の副作用
副作用としては、1％未満と非常にまれですが、勃起機能不全や、性欲減退（1％～5％未満）、肝機能障害などが挙げられますが、服用量をしっかり守っていれば、危険性は極めて低いといわれています。
AGA治療薬として世界各国で認可を受け、世界的にも厳しい基準を持つ日本の厚生労働省の認可も受けていることから、安心して服用できると考えられています。
まとめ
プロペシア、フィンペシアなどのフィナステリドを有効成分とする薬品は、効果的にハゲを克服するには必要不可欠なものです。
あなたが本気でハゲを改善しようとするなら、必ずお世話になります。
というか、お世話にならなければ、ハゲは改善しないと言っていいでしょう。
ですから、しっかりした知識を身につけて、安心、安全にAGAを克服しましょう！