世のハゲの方々を見ているとわかるように、AGAは、額(おでこ)の生え際や頭頂部のつむじ周辺から抜け毛が発生していきます。
その一方で、不思議なことにどんなに進行しても、もみあげ部分や耳の上の方の側頭部、襟足に近い後頭部には髪の毛は残っていますよね。
典型的な日本のハゲの代表格てある、サザエさんの波平さんだって、側頭部から襟足にかけての髪の毛は生き残っていますし、カトちゃんのヅラだって、同じことが言えます。
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薄毛ゆえにヘアースタイルに悩み、スキンヘッドにした方でも、頭髪の全てを失っているわけではありません。
側頭部、襟足に近い後頭部にはしっかりと髪の毛が残っており、自分で剃ったり、理容師さんに、
と気を遣わせながら床屋に通っているわけです。
カットに費やされるはずだった大幅に短縮された時間は、世間話とマッサージの時間となります。
というわけで、今回は『側頭部、襟足に近い後頭部の髪の毛は抜けないのか?』という謎を解明していきたいと思います。
ハゲの終着点は、どうして波平スタイルなのか?
その謎を解明するには、AGAのメカニズムを正しく理解していないといけませんので、おさらいとして・・・
テストステロンという男性ホルモンが『5αリダクターゼ』という還元酵素と結びつく。
➡テストストロンと5αリアクターゼが結びつくことによって悪玉男性ホルモンと呼ばれる『DHT(ジヒドロテストステロン)』に変換される。
➡ジヒドロテストステロン(DHT)が男性ホルモン受容体の「アンドロゲンレセプター」と結合することで、頭頂部や前頭部の毛髪のヘアサイクルが乱れてしまう(通常は2~6年ある髪の毛の寿命を大幅に短縮される)。
➡ヘアサイクルの乱れによって、毛髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまう。
➡ハゲてしまう。
図にしてみると・・・
このAGAのメカニズムにおいて、
自毛植毛手術とは?
一般的に植毛とは、人工的に作られた髪の毛を頭皮に植えることを指します。
そのため、植えられた髪の毛は成長することはありません。
ですが、自毛植毛の場合は、当人の襟足付近の後頭部の毛髪(AGAの影響を受けていない健康な毛髪)を毛根ごとごっそり採取し、薄毛になってしまった前頭部・頭頂部に移植します。
そして、健康な頭髪は移植した部分に定着し、その後何年、何十年と自分の髪の毛として生き続けるのです。
移植する本数によって料金は大きく変わりますが、驚くほど高額(約200万)でなかなか踏み切れない施術です。
さらには、手術後も継続してメンテナンスが必要になりますので、莫大な費用がかかってしまいます。
AGA治療で効果が上がらなかった場合の最後の手段くらいに頭に入れておいてください。
まとめ
私の祖父は私が物心ついた時にはすでに『波平スタイル』の典型的なハゲでした。
祖父に抱き上げられるたびに私は、もみあげや側頭部の髪の毛を引っ張りながら、
と尋ねたものです。
と笑いながら、祖父は愛孫にくちゃくちゃに乱されたハゲ頭を片手で整えていました。
どうか、みなさんは、誰かに波平式にハゲていく謎について質問された際には、この記事で学んだ正確な情報を教えてあげてくださいね。