まず、私の群発頭痛体験談の前に、日本人の4人に1人が悩まされているという『頭痛』について、少しお話しておきましょう。
一言で頭痛と言っても、痛みや考えられている原因によって様々なタイプに分類されています。
大きく3つに分類されるのですが、まず一つ目として・・・
緊張型頭痛について
日本人の頭痛の中で最も多いのが「緊張型頭痛」と呼ばれる頭痛で、頭全体を締めつけられるような痛みを生じます。
イメージとしては、孫悟空が頭を締め付けられている時の痛みのような感じと表現する方もいます。
精神的なストレスや、長時間同じ姿勢がつづくといった身体的ストレスが原因で首や頭の筋肉が緊張し、血流が悪くなることで起こると考えられています。
また、目の使い過ぎによる疲労が筋肉のコリを引き起こし、頭痛を誘発することもあります。対策としては、肩や首などの筋肉を定期的にほぐしてあげることが効果的だと言われています。
そして、二つ目としては・・・
片頭痛について
片頭痛とは、頭の片側がズキズキと脈打つような痛みが特徴的な頭痛です。
これが最も聞き覚えのある頭痛ではないでしょうか。
男性に比べて女性に多く(約3倍)見られ、頭痛に悩む女性のほとんどが片頭痛だと言えるでしょう。
原因としては、脳に血液を送る血管が拡張することで頭痛が起きやすくなると考えられています。
また、生理周期にも関連して起こることから、女性ホルモンが関係しているのではないかとも考えられています。
吐き気を伴ったり、光や音によって痛みが増長することもあり、物理的な痛みだけではなく、精神的にも苦しまされることが多いという頭痛です。
そして、3つ目が・・・
群発頭痛について
最後に群発頭痛ですが、20代後半〜40代くらいの圧倒的に男性に多く見られる頭痛です。
『群発』という呼び名は、群発地震に由来しています。
群発地震 ・・・ 狭い地域で地震が一定期間に集中して発生し,その群れのなかにきわだって大きな地震がない状態。
問題の痛みですが、どちらか片方の目の奥を、鋭利なものでえぐられるような激痛を生じることが特徴的です。
また、そのような激しい痛みが、 毎日のように決まった時間に(夜中から明け方ごろが多い)起こり、数十分~数時間続きます。
発作は数週間~数カ月くらいの間、毎晩繰り返され、この時期を群発期といいます。
発作はある日を境にぱったりおさまり、数か月~1.2年経つと、また群発期が訪れます。
頭痛とは、大きく分けてこの3つのタイプに分類されるわけですが、すべてのタイプの頭痛には共通点が一つあるのです。
頭痛の共通点について
これらの慢性的な頭痛の共通点は、明確な原因が未だ特定されていないということなんです。
血管の拡張や血流の悪化などによって痛みが発生しているということはわかっているようですが、その原因(血管、血流の障害)については、未だ解明されておらず、医学的な正確なアプローチができないというのが現状なのです。
生活習慣の改善による頭痛症状の緩和、薬品投与による頭痛の予防という観点においては、一定の成果が出ているようですが、誰にでも効果的な治療法はないようです。
私が今まで診てもらった医師のみなさんが口を揃えて言っていたことなのですが、
頭痛というものは、原因が突き止めにくいために、ある程度の痛みは我慢して付き合っていくまたしかない。また、原因がはっきりわかる頭痛ほど怖いものはない。
ということでした。
つまり、原因が明確な頭痛とは、原因を解決すれば痛みが消えはするものの、脳腫瘍やくも膜下出血のような命の危険を伴う、重大な病気の場合が多いということでした。
※このように、原因がはっきりしている頭痛を、二次性頭痛、一般的な頭痛持ち(緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛)の症状を一次性頭痛と呼びます。
もちろん、痛みがきれいさっぱりなくなることが、頭痛に苦しむ者の一番の望みですが、多くの医師が言うように、完治は難しく、ある程度の痛みとは付き合っていくしかないのです。
身体をしっかりほぐしたり、頭部周辺のマッサージを入念に行ったり、ストレスをため込まないように気を付けたり、予防薬を摂取したりと、様々な頭痛対策をして、頭痛と戦っていかなくてはならないわけです。
そのなかから自分に合った効果的な頭痛対策を見つける努力が必要になるのです。
私の場合、まさか、あの激痛と友達になれるとは思えませんが、様々な対策を試行錯誤して、群発頭痛発生当初よりは、少しは痛みも緩和して、それなりに付き合えているように思います。
そのような対策については、また別の機会にお話しますね。