白髪の人はハゲない・・・
そんな話を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
今回は、『白髪の多い人はハゲない』ということが本当なのか、ただの都市伝説なのか、検証していきたいと思います。
私たち日本人の髪の毛の色は基本的に黒ですが、人種によっては、髪色は異なりますよね。
まずは、髪の毛の色について解説します。
髪の毛に色がある理由とは? メラニン色素が関係していた
人間の髪の毛に色があるのは、メラニン色素という成分に関係しています。
メラニンといえば、肌のシミの原因として、悪いイメージを持っている方が多いと思いますが、メラニンは髪の毛の色や目の色と大いに関係しているのです。
髪の毛は毛母細胞という細胞が分裂を繰り返すことで成長していきますが、毛母細胞は、メラノサイト(メラニン色素をつくる細胞)という細胞と隣り合って存在しています。
そして、メラノサイトで作られたメラニン色素は、毛母細胞に受け渡され、その結果、髪の毛に色が付くのです。
※元々は、髪の毛は白く、色は付いていません。
また、髪色の違いはメラニン色素の量によって決まり、多ければ多いほど髪色は黒く(暗い色)なり、少なくなるにつれて、茶髪、金髪と明るい色に変わっていきます。
このことから、髪の色が明るい白色人種にの方たちが、目の色も青や緑などの淡い色をしていることも納得できますね。
つまり、白髪になってしまうということは、メラニン色素がほとんど含まれていない毛髪ということになります。
何らかの原因によって、メラニン色素を作るメラサイトが正常に働かなくなることで、白髪になってしまうのです。
そして、白髪の原因(メラサイトの機能低下の原因)は、加齢、遺伝、体質、ストレスなどが考えられています。
過剰なストレスが原因の場合は、ストレスが解消されることで改善の期待は持てますが、加齢や遺伝の場合では、根本的な改善はなかなか難しいと言われています。
白髪とAGAの関係は?
AGA(ハゲ)は、
テストステロンという男性ホルモンが『5αリダクターゼII型』という還元酵素と結びつく。
➡ テストストロンと5αリアクターゼII型が結びつくことによって悪玉男性ホルモンと呼ばれる『DHT(ジヒドロテストステロン)』に変換される。
➡ ジヒドロテストステロン(DHT)の作用を受けて、頭頂部や前頭部の毛髪のヘアサイクルが乱れてしまう(通常は2~6年ある髪の毛の寿命を大幅に短縮される)。
➡ ヘアサイクルの乱れによって、毛髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまう。
➡ ハゲてしまう。
このようなメカニズムによって発症、進行していきますので、科学的に白髪になるメカニズムとは全く異なり、無関係であると言えます。
白髪だろうが黒髪だろうが、ハゲる人はハゲるし、ハゲない人はハゲないということです。
『白髪はハゲない』という話が生まれた根拠は?
では、どうして『白髪の人はハゲない』という話がここまで広まったのでしょうか?
私の推測をさせていただきます。
まず、白髪になる最も多い原因は加齢によるものです。
ということは、
と考えることもできますね。
つまり、大多数のハゲが、加齢によって白髪が増えてしまう前に(黒髪が白髪に変わる前に)ハゲてしまっているということではないでしょうか。
その結果、私たちに、
というイメージが付いてしまったのだと推測します。
どうでしょう?
私としては、かなり自信がある推測なのですが・・・。
白髪になるまで生き残った髪の毛がたくさんありますね。
調子こいてギターまで弾いちゃってます♬
白髪は絶対に抜かないように・・・
ついて言ってはなんですが、ここでもうひとつ白髪にまつわる説について追加しておきます。
という話も聞いたことがありますよね。
もちろん真っ赤な嘘です。
白髪を一本抜いたなら、髪の毛が一本減るだけです。
もし、これが・・・
なら、大いに抜いてもらって結構なんですが・・・
では、白髪は抜くべきか、抜かないべきかという話をすれば、どんなに気になったっとしても、抜かないべきです。
白髪に限らず、髪の毛を無理に抜けば、毛根を傷め、次に生えてくる髪に影響が出てしまう危険がありますので、絶対にやめましょう。
そうでなくても少ない髪の毛をわざわざ減らす必要はありません。
ハゲには治療が必要ですが、白髪なんてかんたんにどうにでもなりますからね。
まとめ
結論としては、白髪とAGA(ハゲ)は、全く関係がないということです。
なんて、安心してたらひどい目にあってしまうかもしれませんので、AGAの兆候には、しっかり注意しておきましょうね。