あなたは、ハゲにいい食べ物を食べていますか?
一般的なイメージでは、AGA(ハゲ)に効果的な食べ物といえば、海藻類を思い浮かべる方が多いかもしれませんが・・・
もちろん、海藻類は低カロリーで食物繊維も豊富で身体にいい食材には違いありませんが、残念ながら栄養学的に直接にハゲを改善する効果はありません。
では、ハゲの改善が見込める食材、栄養素にはどのようなものがあるのでしょうか?
今回は、AGA(発毛、育毛)に効果的な食べ物、栄養素について考えていきたいと思います。
髪の毛の主成分、ケラチン リジン、アミノ酸ってなに?
まずは、髪の毛の原料となる栄養素、構成成分から解説していきます。
髪の毛の約90%はケラチンというたんぱく質で構成されています。
そして、髪の毛の主成分であるケラチンは、リジンというアミノ酸を中心に構成されています。
なんかややこしいですね・・・
ケラチンとは、髪の毛の主成分のたんぱく質で、そのケラチン(たんぱく質)はリジンというアミノ酸を中心に構成されています。
やっぱりややこしいですね・・。
ということで、ここで『アミノ酸』についてかんたんに補足しておきます。
アミノ酸、必須アミノ酸とは?
私たちの体を構成するたんぱく質は、アミノ酸からできており、アミノ酸は全部で20種類ほど存在します。
つまり、様々なアミノ酸の集合体、多くのアミノ酸が結合したものが、たんぱく質ということです。
私たちが肉や魚などを食べることで摂取されたたんぱく質は、体内で個々のアミノ酸に分解されます。
そして、一旦分解したアミノ酸を部品として、様々な役割を担うたんぱく質へと再合成するのです。
20種類のアミノ酸のなかから組み合わせられたたんぱく質は、アミノ酸の種類、量などの違いによってそれぞれ役割が異なり、筋肉、臓器、ホルモン、血液、抗体、髪の毛、爪、皮膚などを構成する材料となります。
また、20種類のアミノ酸のうちの 11種類は、体内で合成することができるのですが、残りの 9種類は、体内で合成できませんので、食事から摂取する必要があります。
たんぱく質と一口に言っても、肉、魚の種類、たまご、牛乳、大豆など、たんぱく質の中の20種類のアミノ酸の単位量で考えると、食物の種類によってそれぞれのアミノ酸の割合にばらつきがあります。
もし、食事から十分に摂取できずに、ある特定の体内で合成できないアミノ酸が不足してしまえば、上手く合成できず、健康に支障をきたしてしまいます。。
プラモデルの部品が足りないような感じですね。
よく、必須脂肪酸、必須アミノ酸、必須ミネラルなど、『必須〇〇』という言葉を耳にすると思いますが、
必須〇〇とは、『体内で合成して作り出すことができない〇〇』という意味になります。
そのため、食べ物から摂取する必要がある成分です。
すなわち、必須アミノ酸とは、『体内で作り出すことができないため、食べ物から摂取しなければならないアミノ酸』ということになります。
そして、リジンは必須アミノ酸ですので、体内で合成できませんので、食物から摂取しなければなりません。
リジンは肉や魚、大豆製品、乳製品などに多く含まれています。
また、リジンは髪の毛の主成分というだけでなく、血流を良くする働きや成長ホルモンの分泌を促す働きもありますので、育毛効果だけでなく、発毛効果も期待できますので、不足しないように積極的に食べるようにしましょう。
ここ数年、糖質制限ダイエットなどがブームとなっていますね。
専門家たちの間では糖質制限には賛否ありますが、現代の日本の食習慣は、糖質(穀物)に頼り過ぎているということは揺るぎない事実です。
現実問題として、糖尿病患者数は増加の一途をたどっています。
血糖値に不安のある方は、リジンを多く含む肉や魚の量を増やして、そのぶんお米やパン、麺類などの糖質を少なくするのもいいでしょう。
大豆イソフラボン
続いては、大豆に含まれるイソフラボンもAGAに効果的な栄養素といわれています。
イソフラボンは女性ホルモンとよく似た構造をしており、女性ホルモンの働きを活性化し、男性ホルモンの働きを抑制する効果があります。
そのことから、男性ホルモンに起因して発症するAGAに効果があるとされています。
また、男性ホルモンのはたらきが弱まることで余分な頭皮の皮脂を減らす効果もあるといわれています。
頭皮の皮脂が過剰になると、頭皮環境の問題以外にも、脂で髪がベタついてしまい、ヘアースタイルのボリューム感が損なわれますので、余分な皮脂がなくなることで、ヘアースタイルはふんわりと仕上がり、見た目の印象も大きく変わってきます。
亜鉛
続いては、亜鉛も髪の毛の成長に必要な代表的な成分です。
体内で合成できない必須ミネラルで、食事から摂取する必要があり、魚介類や赤身の肉、ナッツ類などに多く含まれています。
免疫力の向上、たんぱく質の合成や筋肉や骨の発達、髪の毛、皮膚、爪などの健康維持、生殖機能の維持など多岐にわたり、私たちの健康を陰ながら支えてくれているのです。
また、フィナステリド、デュタステリド、ノコギリヤシと同様に薄毛や抜け毛の原因となる「テストステロンと5αリダクターゼの結合」を抑制する効果もあると言われています。
AGAに効果的な食事メニューとは?
では、これらのAGAに有効な栄養素から、どのような食事を意識すればいいか考えていきましょう。
亜鉛については、体内での吸収率が低く、リジンについても計算して摂取することは困難ですので、サプリメントで効率的に摂取することが最善です。
イソフラボンにつきましては、ここはやはり日本人の心『味噌汁』が最適ですね。味噌自体が大豆からできていますし、定番の具材も豆腐、油あげなど、大豆由来の食事ですしね。
また、牛乳をよく飲む方であれば、豆乳に変えてみるなど、意識してみましょう。
また、生命にかかわる部位ではない髪の毛は、臓器や筋肉、血液などと比較してエネルギー供給の優先順位が低いとされています。
そのため、AGAを意識した食生活においては、特に髪の毛の構成成分となるたんぱく質の摂取は、少し多いくらいがいいとされています。
まとめ
AGAに効果的な栄養素についてお話しましたが、実際のところ食習慣によっての改善効果については、なかなか目に見えるものではありません。
ですが、現代の糖質に偏りすぎた食習慣から、糖質を少しでも減らして、肉や魚、大豆食品から良質なたんぱく質を摂るように変えることは、全体的な健康面において大きな意味があることです。
まぁ、ハゲのことばかえり考えながら食べるものを決めていてもストレスになるだけですので、発毛、育毛にとって最も重要なリジンと亜鉛だけサプリメントからしっかり摂取しながら、たまにはAGAにいい食事を思い出して実践してみてください。